グローバルセキュアデータ転送サービスは、4重のセキュリティ技術を採用して、大容量の機密データをセキュアかつスピーディーに転送することが可能です。サービスの特徴や機能、ファイル転送方法や導入事例などについて紹介します。
①データを秘密分散技術で無意味化、②復元を困難にするピース化、③盗聴されないためのHTTPS通信、④データの搾取を防ぐ複数クラウドへの分散化、という4重のセキュリティ技術を採用しています。
また、暗号化や解凍処理、パスワード送付など、ファイル転送で手間がかかる作業を省力。そのため、国内外の拠点とのファイル共有をスピーディーかつセキュアに行うことが可能です。
ファイル転送は、ファイルと送信先を指定するだけのシンプルな操作で行うことができます。また、送信時には、確認画面が表示されるだけでなく上長承認機能も搭載しているため、誤送信を防止することが可能です。
さらに、オプションなしで複数宛先への一括送信、転送中断・再開にも対応。そのほか、常時対応のサポートデスクや月1回の転送実績レポートの活用も可能です。
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サービスメニュー | 提供内容 | 費用区分 | 標準価格 |
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プログラム | 転送プログラムを提供 クラウド上の転送履歴管理サービスを提供 |
月額 | 33,000円(税込)~ |
テナント管理 | ユーザー管理 転送履歴確認 |
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サポートサービス | 24時間365日の問合せ受付 電話は日本語、メールは日本語、英語 月5件まで受付 |
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稼働報告 | 1カ月間のデータ転送を集計しメールにて報告 書を提供 |
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サービスメニュー | 提供内容 | 費用区分 | 標準価格 |
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コマンドライン インターフェース |
コマンド起動が可能な転送プログラムを提供実行 するOS単位で課金 |
月額 | 33,000円(税込)/台 |
グローバルIPアドレス 制御 |
グローバルIPアドレス制限をクラウド上のロード バランサーにて制御 制限アドレス数に応じて課金 |
1,100円(税込)/アドレス | |
日立データセンター接続 | 中継サーバーを日本国内の日立製作所が運用する データセンターに限定 |
個別見積もり | |
セキュアアーカイブ | データ保管 保管容量に応じて課金 |
個別見積もり |
※参照元:グローバルセキュアデータ転送サービス公式HP(https://www.hitachi-systems-es.co.jp/service/platform/secret-sharing-solution/x-setter/)
こちらは、金融機関向けデータ処理サービスを提供する企業での導入事例です。
有限会社大分データ処理センタでは、主要顧客となる金融機関から受け取るデータや納品データなど、高い機密性を要する情報を日常的に取り扱っていました。
しかし、従来のデータ転送サービスは転送時に 暗号化されておらず、情報漏洩のリスク が高かったため、セキュリティ対策の強化が急務でした。さらに、大容量データの転送に時間がかかり、ファイルを分割して送付せざるを得なかったことも、業務効率を低下させる要因となっていました。
加えて、取引先である金融機関が導入しやすく、使いやすいツールを求めていたことも課題の一つでした。
評価されたポイントは、 秘密分散技術と独自の分散保管技術 を組み合わせることで実現する高度なセキュリティ対策と、インストール型による不正アクセスリスクの低さです。これらを総合的に判断し、「グローバルセキュアデータ転送サービス」の導入が決定しました。
ファイル容量の上限を気にせず高速転送できるようになったことで、従来分割して送付していた大容量データが一度に送信可能になり、データ転送にかかる作業時間は1/20以下へと劇的に短縮されました。
その結果、自社だけでなく金融機関側の業務効率も飛躍的に向上。専用ソフトウェアをインストールするだけで導入できる手軽さや、提供元による導入サポート(操作説明代行など)が充実しているため、取引先への展開も円滑に進んでいます。
※参照元:グローバルセキュアデータ転送サービス公式HP (https://www.hitachi-systems-es.co.jp/casestudy/case11.html)
こちらは、運輸・ロジスティクス企業(フォワーダー)での導入事例です。
日新運輸株式会社では、衣料品分野に強いフォワーダーとして長年携わってきた貿易書類作成業務が、国内での業務量増加と人手不足の深刻化により、維持が難しい状況に陥っていました。
その対策として中国の現地法人へ業務を移管(オフショア化)する検討を進めましたが、顧客から預かる 機密度の高い貿易関連情報を日本から中国へ安全に転送する 方法が大きなネックとなりました。
物理的な輸送手段は時間もコストもかかりすぎ、メール添付や一般的な情報共有サーバーではセキュリティを十分に確保できず、不安要素が残りました。
こうした課題に対して、機密情報を安全に拠点間でやり取りできる「グローバルセキュアデータ転送サービス」が提案され、「まさにこれが必要だった」として速やかに導入が決定しました。
特別なサーバー等の環境構築は不要 で、日本と中国の双方にあるPC端末へ専用アプリケーションをインストールするだけで、素早くかつ安全なデータ転送環境が整えられました。これにより、懸案だった貿易書類作成業務のオフショア化を進められるようになり、人手不足の解消と将来的な業務効率化(自動化など)に向けた基盤を構築できました。
※参照元:グローバルセキュアデータ転送サービス公式HP (https://www.hitachi-systems-es.co.jp/casestudy/case05.html)
こちらは、オフショア開発や技術サービスを提供する企業での導入事例です。
株式会社アールテクノでは、国内の製造業顧客と海外拠点(ベトナムやインド)を結び、CAD/CAM/CAEなど数GB規模の大容量ファイルを頻繁にやり取りしていました。
しかし、従来使用していたクラウド型のデータ転送サービスは転送速度が非常に遅く、1GBのファイルを送受信するのに2時間以上かかる場合もあり、顧客が求めるスピードに対応できていませんでした。
さらに、 IDとパスワードを把握していれば第三者でもアクセスできてしまう リスクがあり、顧客の機密情報を取り扱ううえでセキュリティ面の懸念が大きかったことも課題となっていました。
1GBあたり約5分という飛躍的な転送速度(従来比約1/20の短縮)と、インストール型がもたらす安全性、さらに 4重のセキュリティ技術(秘密分散等) による堅牢さ、そしてシンプルな操作性が評価され、「グローバルセキュアデータ転送サービス」の導入が決まりました。
このサービスを自社だけでなく国内の顧客企業にも提供することで、顧客と海外拠点間の大容量データ授受を高速かつ安全に行える環境を整備。操作が簡単で英語表示にも対応しているため、国内外のユーザーがスムーズに利用でき、オフショア開発事業の顧客満足度向上に大きく寄与しています。
※参照元:グローバルセキュアデータ転送サービス公式HP (https://www.hitachi-systems-es.co.jp/casestudy/case06.html)
秘密分散技術など、4重のセキュリティ対策を講じているため、大容量機密ファイルをセキュアに転送することができます。また、直感的な操作で簡単に転送処理でき、画面上で誤送信防止などを確認することも可能です。
なお、無料サービスではセキュリティや管理機能が限られ、情報漏洩やコンプライアンス違反のリスクも伴います。一方で有料サービスでは、こうしたリスクを低減し、業務効率化が可能です。
本サイトでは大容量ファイル転送サービスを検討中の企業向けに、業界別におすすめのサービスをご紹介。課題を解決する3製品をまとめて掲載していますので、ぜひ参考にしてください。
オプション契約不要で複数のサポートサービスを提供しています。サービスの操作方法や疑問点など、問合せには24時間365日体制の問合せ受付で対応可能。また、電話は日本語、メールには日本語、英語でも対応しています。
ちなみに、問合せなどは月5件まで受付が可能です。
専用ソフトのインストールが必要となりますが、インストール時間も5分程度でその後の操作も簡単です。
ソフトを起動後、送信相手先の宛先および送信したいファイルを選択し、件名を入力。その後、確認、送付の手順で進むことでファイル転送を開始することができます。また、送信時の確認画面の表示や上長承認により、誤送信を防止。さらに、送信時は自動秘密分散で情報漏洩を防ぐことができます。
公式HPの問合せフォームから、無料トライアルについての項目を選択して、個人情報などを入力することにより、30日間の無償トライアルを利用することが可能です。ただし、トライアル期間を通してサービス機能や運用体制を確認したうえで正式導入することが前提となります。
ITに精通していない人でも簡単に操作できるGUI操作でファイル転送をすることができます。転送の方法は、画面上で送信先とファイル指定するだけ。また、どのような種類のファイルでも転送することが可能です。
さらに、転送ファイル容量の上限はないため、使用しているPCのハードディスク容量の範囲内でデータ転送ができます。
公式HPに記載がありませんでした。
※参照元:グローバルセキュアデータ転送サービス公式HP(https://www.hitachi-systems-es.co.jp/service/platform/secret-sharing-solution/x-setter/)
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機器/環境 | 要件 | 備考 |
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PC/サーバー | OS ①PCの場合 Windows8.1 Professional Windows10 Professional Windows10 IoT Enterprise ②サーバーの場合 Windows Server 2012 Windows Server 2012 R2 Windows Server 2016 Windows Server 2019 ※Linuxについては個別対応。ただし、Linux種別によって動作が不可能な場合もあります。 |
プログラムバージョンごとにサポートするOSが異なります。 |
HDD 以下①~④を合計した容量が必要 ①プログラム格納領域:100MB ②ログ領域 :転送プログラムのログ保存領域で、転送する データ量により容量は変動 ③一時領域:送受信時に一時的に使用する領域で、転送 データ以上の空き容量 ④データ保存領域:受信した転送データを格納する領域で 送信元のデータ以上の空き容量。フォルダ指定または ファイルを圧縮する場合は、圧縮したファイルサイズ の容量が必要。 |
①と②は転送プログラムのインストール先フォルダを使用 ②ログ領域の参考値2GBのデータを10回/日、毎日送受信 した場合は、約400MB必要 ③④の使用領域は、設定によって変更可能 |
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CPU 4コア以上のCPU |
― | |
メモリ 4GB以上 |
― | |
ソフトウェア Microsoft .NET Framework 4.7 Google Chrome 81 Microsoft Edge 81 |
プログラムバージョンごとにサポートするOSが異なります。 | |
インターネット 環境 |
①インターネットに常時接続できる環境であること ②インターネット回線は10Mbps以上を推奨 ③通信プロトコルTLS1.2が使用可能であること ④送受信先企業の環境から当社のインターネット上の管理サーバーにアクセスできること ⑤信頼できるNTPサーバーと時刻同期ができていること |
③④は以下URLに接続することで確認可能 https://api.x- setter.hitachi-systems-es.co.jp/xsetterapi/2017-06-27/Now ※Now.jsonファイルがダウンロードできること。 またはページ上に日付(UTC yyyymmdd)が表示されること |
※参照元:グローバルセキュアデータ転送サービス公式HP(https://www.hitachi-systems-es.co.jp/service/platform/secret-sharing-solution/x-setter/)
会社名 | 株式会社日立システムズエンジニアリングサービス |
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本社所在地 | 神奈川県横浜市西区みなとみらい2-2-1 横浜ランドマークタワー32F |
公式HP | https://www.hitachi-systems-es.co.jp/ |
電話番号 | 045-228-4141 |
グローバルセキュアデータ転送サービスは、秘密分散技術を含む独自の4重セキュリティにより、 極めて高い安全性を実現する点が最大の特徴です。
特に機密性の高い大容量データを国内外拠点と安全かつ迅速にやり取りする必要がある企業に適しています。
専用ソフトの導入が必要ですが、ファイルと宛先を選択するだけの簡単な操作で利用でき、
上長承認機能で誤送信リスクも低減します。
暗号化やパスワード送付といった手間を省きつつ、最高レベルのデータ保護を実現したい場合に、有力な選択肢となるでしょう。
業界ごとに大容量ファイル転送サービスの利用目的はさまざま。
以下では大容量ファイル転送サービスが特に活用されている業界に注目し、おすすめのサービスをご紹介します。
セキュリティ | AES-256暗号化 ※そのほか |
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転送速度 | 台湾640Mbps、 アメリカ540Mbpsを記録 |
データ容量 | 1ファイルあたり2TB |
セキュリティ | 暗号化 ※そのほか |
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転送速度 | 公式HPに記載なし |
データ容量 | 1GB~30TB |
セキュリティ | SSL通信暗号化 ファイル暗号化 ※そのほか |
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転送速度 | 公式HPに記載なし |
データ容量 | クラウド版:100GB~30TB |